ほーりーの野球日記

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左の強打者不足解消のキーマン 村上宗隆

◆NPB全体で浮彫となる左の強打者不足

 丸佳浩筒香嘉智柳田悠岐、T-岡田。

 ここ5シーズンのいずれかで12球団の本塁打数ランキングのトップ10に入った左打者だ。

 5シーズンのトップ10なので全50選手分、そこから重複する選手を除くと28選手の名前が挙がる。28選手のうち、右打者が24選手、左打者が4選手…。

 ちなみに、昨シーズンに記録された1681本の本塁打は、右打者1045本、左打者591本、両打ち45本という内訳だ。

 NPBは恐らく、左の強打者不足にある。

 その中でも最も左の強打者不足にあるのが、東京ヤクルトスワローズだと思う。

 しかし、それを解消するキーマンがヤクルトにはいる。

 今回は、ヤクルトが左の強打者不足にあることを示すデータと、それを解消し、今シーズンの飛躍が期待される左の大砲候補をみてみたい。

 

◆昨シーズンの左打者本塁打数は12球団ワースト3位、左右打者の均等度合いは最下位

 上でも述べた通り、ヤクルトの左打者の長打力不足が課題だ。

 球団別に左打者の本塁打数を見ると、トップはソフトバンクの93本、最下位は中日の24本となる。件のヤクルトは32本でワースト3位だ。

 これだけでは、一見すると中日の方が左打者の課題が顕著であるように見えるが、問題は次だ。

 各チーム内の本塁打数の比率を、右打ち・左打ち・両打ちで見てみる。たとえば、12球団トップの本塁打数を記録したソフトバンクなら、202本の本塁打のうち右打者が109本で53.96%、左打者が93本で46.04%となる。右打者と左打者の比率の差が少なく、ソフトバンクでは左右どちらの打者からも均等に本塁打が出ていることがわかる。

 その均等度合いを示したもの、ここでは便宜的に「R-L%」と言い表すこととする。この数値が低いほど、左右の偏りが少なく、均等に本塁打が出ていること示す。なお、ソフトバンクのR-L%は、12球団2位の7.58と、本塁打数だけでなく均等度合いも高く、そういう意味でも12球団でトップクラスの重量打線といえる。

 この指標を用いて、ヤクルトの打線を見てみる。昨シーズンのヤクルトのチーム本塁打135本のうち、右打者103本、左打者32本となっている。これは、38本塁打を記録したバレンティン、34本塁打を記録した山田哲人の存在が大きい。しかし、左打者の最多本塁打が雄平の11本と、左右の打者で大きな差が生まれ、ヤクルトのR-L%は52.59%と、12球団ワーストの結果となった。このことから、ヤクルトは12球団でもっとも左の長距離打者の育成が必要なチームであるといえるかもしれない。

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◆超強力打線の最後のピース 村上は岩村を超えられるか

 ヤクルトの左打者で30本以上の本塁打を記録したのは、ガイエルが35本の記録した2007年、生え抜きでは岩村明憲が32本を記録した2006年までさかのぼる。

 昨シーズンはリーグトップのチーム打率を記録したヤクルトだが、左打者は雄平の11本、青木の10本、川端と坂口の3本が上位3選手と物足りなさを感じる。この中に岩村クラスの左の強打者が入れば、昨シーズンリーグ2位の得点をあげた強力打線により厚みが増すはずだ。

 

 その岩村クラスの左の強打者になると期待される選手が、プロ2年目の村上宗隆だ。

 2017年にドラフト1位で入団し、プロ1年目の昨シーズンは初打席初本塁打という鮮烈なデビューを飾った。2軍では98試合に出場し打率.288、17本塁打、70打点を記し、イースタンリーグの優秀選手賞に輝いた。3月9日、10日のメキシコ戦では最年少の19歳で侍ジャパンに選出された。オープン戦もここまで5試合連続安打を記録するなど好調を維持している。

 

 高校時代の捕手からプロでは三塁手へ転向、左打者、高卒の長距離打者、さらに、同じく一年目に二軍のオールスターに出場。岩村は一年目に打率.316を記録し、二年目には18本塁打本塁打王を獲得した。選手のタイプだけでなくキャリアの積み方にまで、現在の村上にかつての岩村の姿を重ねてしまう。

 

 目標となる偉大なOB、清宮や安田といった同世代のライバル、最年少代表選出。

 こんなに注目せずにはいられない選手は、そういない。