ほーりーの野球日記

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“内海ショック”の鎮痛剤 今村信貴

◆左の先発投手候補の中で内海の後継者に最も相応しいのが今村

 内海が人的保障でライオンズに移籍するとなったとき、チームの顔であり実績抜群のベテランの移籍というショッキングな移籍とあって、大きな話題となった。

 だが、そんな内海の後を受け継ぎ、“内海ショック”を払拭するような活躍が期待されるのが、8年目左腕の今村信貴だ。

 ここまでオープン戦で3試合に登板し、10日の阪神戦に先発し5回を無失点に抑えるなど、ローテーション入りをアピールしている。

 昨シーズンからの復活が期待される田口麗斗、球団史上初の2試合連続無失点勝利を記録した来日二年目のメルセデス、ドラフト1位ルーキーの高橋優貴らも左の先発候補となるが、“内海の後継者”となると、この今村こそが相応しいのではないかと考える。

 

◆内海と今村の投球割合と変化球の軌道

 どうして今村が内海の後継者だと考えるか。そのひとつに、球種ごとの投球割合がある。

 球種を大きく「ストレート系」「カーブ系」「フォーク系」「その他」に分類し、昨シーズンの投球割合を主な先発左腕ごとに内海と比較してみる。   

 まず、内海の球種割合だが、ストレート系が55.5%、カーブ系が19.7%、フォーク系が24.8%となっている。フォーク系の割合がこの中で最も高いのが特徴だろう。

 このフォーク系の投球割合に注目したとき、内海の投球スタイルに最も近いのが今村だ。カーブ系の比率がやや高いものの、ほかの投手と比較してフォーク系の投球割合が8~9%ほど多くなっている。

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 また、変化球の特徴として、大きな弧を描くようなカーブも両投手に通じるものを感じる。なお、内海の場合はそれに該当する変化球がしばしばスライダーと言われることもある。ただ、表記や認識の違いはあれど、“大きな弧を描くようにボールからストライクに入る変化球”といえば、ある程度認識は一致するだろう。

 フォーク系の比率の多さと似たような軌道のカーブ系の変化球を持つ。この類似点というのが、今村が内海の後継者と考える理由だ。

 

◆内海直伝のカットボールが、苦手とする右打者への新たな武器となるか

 今シーズンの左の先発候補として期待される今村だが、看過できない課題もある。

 それは、右打者との対戦成績だ。

 3試合に登板したオープン戦の投球成績をみてみると、対左打者の被打率は.105とよく抑えているが、対右打者の被打率は.292と打ち込まれている。左投手は左打者よりも右打者を苦にするとはいえ、この被打率はもう少し下げたいところだろう。

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 だがそれは、今村本人が一番自覚していることもかもしれない。

 今村は憧れの選手に内海の名前を挙げているが、その内海の自主トレに同行した際、今村は内海から直接カットボールを指導された。右打者の内側に食い込むこの変化球を投げ込めるようになれば、大きな武器となることだろう。

 

 

 昨シーズンはプロ初完封を含む自己最多の6勝をマークし、クライマックスシリーズでは初戦の先発に抜擢された。さらに、今シーズンからは投手キャプテンに任命された。内海も巨人時代、投手陣のまとめ役を担った。内海の後継者として期待されるのは、投球術や成績だけではないはずだ。

 “憧れ”から“後継者”へ、そして将来的には“左のエース”へ。

 飛躍への第一歩はすでに踏み出した。